進撃の巨人・自由論

半分は哲学の解説ブログ、半分は作品の考察ブログ(最近は3:7くらい)。

2021-12-01から1ヶ月間の記事一覧

5.1 「待っていたんだろ 二千年前から 誰かを」 ~ 自由になることと人間であること

自由でなければ人間ではない? こんにちは。 おふざけでエレヒスネタを投稿した前後から、妙にPV数が伸び出して、ちょっと色々な意味でビビっている小心者の筆者です。 そうはいっても、これが最終章。なにかあっても書き逃げすればいいもんね。 さて、けっ…

補論 エレヒス実在説に関する哲学的一考察

この記事はネタなので、あまり真に受けないでね! 序言 第4章がここまでヒストリア推しになってしまったのは予定外。 かのじょのエピソードは、書いているあいだの新たな発見が特に多くて。 第2章のエルヴィンもそうだったけど、それ以上ですね。 (筆者が好…

4.6.b 娘の父殺し (下) ~ わたしの内なる声としての自由

unfreiefreiheit-aot.hatenablog.com 父殺しの物語 ついにヒストリアは「自分の使命」を「自分で見つけ」ました(68話)。 それは、ただお飾りの王位に就くことではなく、旧「壁の王」の体制と思想をみずからの手で否定し、新しい体制と時代の象徴としての王…

4.6.a 娘の父殺し (上) ~ わたしの内なる声としての自由

unfreiefreiheit-aot.hatenablog.com なぜヒストリアは女王になったか 王家の巨人を取り戻し、その身に「神」を宿せという、父親ロッド・レイスの要求を拒否したヒストリア。 「女性らしさ」とともに自己犠牲の美徳を受け入れてしまったと思いきや、実際のと…

4.5.c ヒストリアの鏡 (下) ユミルとフリーダ ~ わたしの内なる声としての自由

unfreiefreiheit-aot.hatenablog.com フリーダに同一化するヒストリア 幼少のヒストリアに強いられた「クリスタ・レンズ」という第二の人格。 それを規定していたのは、かのじょの異母姉フリーダによって無意識下に植え込まれた「いつも他人を思いやる優しい…