0 自由の哲学入門書として読む『進撃の巨人』
- 0.1 [バーリン、ミル]
- 0.2 積極的自由 (エレン)[バーリン]
- 0.3 積極的自由の光と影 (エレン、アルミン、エルヴィン、フロック)[バーリン、マキャヴェリ]
- 0.4 自由と「毒親」 (グリシャ、ジーク)[バーリン、カント]
- 0.5 自由と優生思想 (グロス曹長、ジーク)[バーリン]
- 0.6 実存的自由 (エレン、リヴァイ)[サルトル]
- 0.7 実存的自由の群像劇 (エレン、エルヴィン、ハンジ、ヴィリー・タイバー、ライナー、104期生)[聖書、プラトン、サルトル]
- 0.8 エレンに自由意志はあったのか (エレン、ユミル)[ホッブズ、スピノザ、アウグスティヌス、エピクテトス、アリストテレス、サルトル]
- 0.9 わたしは他人とともに自由でありうるか (エレン、ミカサ、調査兵団)[カント、サルトル]
1 ニヒリズムと実存的自由
- 1.1 「世界は残酷だ そして とても美しい」 (ミカサ、アルミン)[ニーチェ]
- 1.2 ニヒリストと「虚無への意志」 (フリーダ、対人立体起動部隊)[ニーチェ]
- 1.3 反ニヒリストと「力への意志」 (エレン、ベルトルト、ハンジ)[ニーチェ]
- 1.4 不安を生き抜くことの倫理 (リヴァイ、エレン)[キルケゴール]
- 1.5 リヴァイに託された「夢」としての自由 (リヴァイ、ケニー、エレン)[キルケゴール]
2 マキャベリズム・ロマン主義・実存的自由
- 2.1 「何を捨て去れば変えられる?」 (アルミン)[マキャヴェリ]
- 2.2 エルヴィンがマキャベリストではない理由 [マキャヴェリ、ベンサム、『ベルセルク』]
- 2.3 「特別なわたし」の自由またはファウスト的自由 (キース、エレン、エルヴィン)[ゲーテ、サルトル、『ベルセルク』]
- 2.4 「かけがえのないわたしの死」を生きる (エルヴィン、マルロ)[ハイデガー、ゲーテ]
- 2.5 なぜリヴァイはエルヴィンではなくアルミンを選んだか [ハイデガー]
- 2.6 マキャベリストと群衆、またはフロックとイェーガー派 [アーレント]
- 2.7 みずからの「夢」の責任を引き受けるアルミン [サルトル]
3 本来の自己を選ぶ自由
- 3.1 「オレには今何をすべきかがわかるんだよ」 (ジャン、マルコ)[サルトル]
- 3.2 「弱い人」としてのジャン [サルトル]
- 3.3 アニとコニー、または状況に「流される」こと [ハイデガー、サルトル]
- 3.4 アニの自己欺瞞と本来性 [サルトル]
- 3.5 試練としての本来性、またはコニーの「裏切り」 [サルトル]
- 3.6 所有と自己欺瞞 (所帯持ちのオッサンたち)[エピクテトス、サルトル]
- 3.7 人種差別と「普通の」人間 (グリシャの父、ガビ、掃除夫、グロス曹長)[サルトル]
- 3.8 神でも悪魔でもない「普通の」人間になること (グリシャ、エレン・クルーガー、ガビ、カヤ、ニコロ)[サルトル]
- 3.9 「余計者」の自由、またはライナーの救済 [サルトル]
4 わたしの内なる声としての自由
- 4.1 「お前... 胸張って生きろよ」 (ユミル、クリスタ=ヒストリア)[ルソー]
- 4.2 われ選ぶ、ゆえにわれあり (ヒストリア、エレン、ユミル、ライナー、アルミン)[デカルト、ロック、ヒューム、ルソー、ヤスパース]
- 4.3 森を出たサシャのアイデンティティと自由 [ルソー]
- 4.4 生まれ変わったユミルのアイデンティティと自由 [ボーヴォワール、ルソー]
- 4.5 ヒストリアの鏡 (ヒストリア、ユミル、フリーダ)[ラカン、ウルストンクラフト、ルソー]
- 4.6 娘の父殺し (ヒストリア、ロッド・レイス)[フロイト]
5 自由になることと人間であること
- 5.1 「待っていたんだろ 二千年前から 誰かを」 (始祖ユミル、エレン)[ヘーゲル]
- 5.2 罪の奴隷となったハンジの自己解放 [シェイクスピア、聖書、サルトル]
- 5.3 生まれないことが奴隷の幸福というジークの信念について [ヘーゲル、フーコー、反出生主義、サルトル]
- 5.4 始祖ユミルの愛と隷従 [ボーヴォワール、ヘーゲル、アウグスティヌス]
- 5.5 なぜエレンは「未来の記憶」を見るか、または自己実現的予言 [スピノザ、サルトル、シェイクスピア]
- 5.6 ミカサ奴隷説のメタ視点的考察 [カント]
- 5.7 愛の等価交換、またはミカサと始祖ユミルの解放 (ミカサ、エレン、始祖ユミル)[マルクス、『ベルセルク』]
- 5.8 なぜエレンは過去に干渉するか、または時間の「状況」化 [決定論と自由意志、アウグスティヌス、サルトル、ニーチェ]
- 5.9 鳥になった少年 (ファルコ、ピーク、ポルコ、マルセル、エレン)[ルソー、アリストテレス、ヘーゲル、サルトル]
結語
- 自由に値する人間であるために [カント]
- 自由を望まずにはいられない人間であるために [サルトル]